チェーンメール(LINE)にご注意ください。コロナ自己診断。水を飲んで胃酸・・・、深く息を吸って10秒我慢する・・・はデマ!
2020/04/13
今回は、チェーンメール(LINE)についての注意喚起と正しい情報の得方になります。
コンテンツ
水を飲むと・・・、10秒息を止められれば・・・というチェーンメール(LINE)
最近は、知人からコロナウイルスに関するLINEが届きました。
その内容は(下記は誤情報です)
情報共有です、新型コロナウィルスは、感染されても何日も症状が出ない場合があります。では、自身が感染されたかどうか、どう分かるのでしょう。咳と熱の症状が出て、病院に行った時は大体50%は肺が繊維化されていると考えられます。即ち、症状が出て受診すると遅れるケースが多いのです。
台湾の専門家は、毎朝、自身でチェックできる簡単な診療を提示してます。
深く息を吸って、10秒我慢する。咳が出たり、息切れる等、すごく不便なことがなければ、肺が繊維症状になってない、即ち、感染されてないということです。(注:新型コロナで悪化すると、肺胞の組織が繊維化して硬くなっていくようです。)
現在、既に大変な事態になってるので、毎朝、良い空気を吸いながら、自己診断をしてみてください。
また、日本のお医者さんは、とても有効なアドバイスをしてくれています。皆んな、常に、口と喉を濡らして、絶対に乾燥した状態におかないこと。15分毎に水を一口飲むのが良いそうです。ウィルスが口に入ったとしても、水とか他の飲み物によって、食道から胃に入ってしまえば、胃酸によりウィルスは死んでしまう。水分をよく取らない場合、ウィルスが気管支から肺に侵入してしまうので、とても危ないのです。
②
お友達から回ってきました。
出来るだけ沢山の人に拡散して下さい。
↓
日赤医療センタードクターから
(上記は誤情報です)
この内容と同じような文面をSNSで発信されている方もおられました。
コロナウイルスの台湾の自己診断チェーンメールは真実なのか?
このチェーンメール(LINE)に書いてある内容は真実なのでしょうか。
実はCNNにて2020年3月18日に記事になっています。
米ベイラー医科大学の専門家、ロバート・レグリー・アトマー博士の意見は下記の通り。
1.水を飲むと予防できるのか
メモには、ウイルスをのどから胃へ流し込み、胃酸で殺してしまうために「少なくとも15分置き」に水を飲むべきだ、と書かれていた。
だがアトマー博士は、呼吸器ウイルスにこの予防法が効くことを示す証拠はないと指摘。「たとえ効果があったとしても、鼻からの侵入は防げない」と指摘した。
2.塩水でうがいすれば予防できるのか
メモには「ぬるま湯に塩を溶かすだけ」とあり、ぬるま湯自体にもウイルスを殺す効果があるように読み取れる。
しかしこれまでの呼吸器ウイルスのデータから、塩水に効果は期待できないという。ぬるま湯の温度でウイルスが不活性化することもあり得ないと、博士は断言する。
3.10秒息を止められれば大丈夫なのか
深呼吸して息を10秒以上止めてもせきが出なければ、肺が修復不可能な「線維化」を起こしていないということで、「つまり感染していないことを示す」と、メモは主張する。
博士はこれを「間違い」と言い切った。「急性のウイルス感染症にかかった時は気道が炎症を起こし、深呼吸でせきが出てしまうことも多い。それだけのことで、線維化とは無関係だ。10秒間息を止められたからといって、新型コロナウイルスに感染していないということにもならない」という。
4.鼻水が出ればただの風邪なのか
メモによると、新型コロナウイルスによる肺炎は乾いたせきが特徴で鼻水は出ない。だから鼻水やたんが出るなら、それは普通の風邪だという。
これに対してアトマー博士は、乾いたせきが出る感染者は確かに多いとしたうえで、たんの出る湿ったせきをする症例もみられると強調した。
5.新型ウイルスに感染したら肺炎になるのか
メモによれば、ウイルスはのどに入って、まず3~4日間のどの痛みを引き起こす。その後鼻汁に混じって気管から肺に侵入し、肺炎を起こすとされる。
アトマー博士はこの説明について、「必ずしも正確とはいえない」と述べた。症状の経過は患者によって違うし、のどが痛くならない患者もいるからだ。のどの痛みがあれば必ず感染しているというわけではなく、感染した患者が全員肺炎になるわけでもない。
6.新型ウイルスの感染者はおぼれる感覚を訴えるのか
メモには、新型ウイルスに感染した場合の鼻づまりは通常と違い、おぼれるような感覚だと書いてある。
だが博士によると、この症状はどんな呼吸器ウイルスにも当てはまらず、新型ウイルス感染で鼻づまりがない患者も多いという。
7.入院する時には手遅れなのか
「熱やせきで病院へ行く頃には肺の50%が線維化していてすでに手遅れ」――メモにはそう書かれている。
博士はこれについても「完全な間違い」「極めて人騒がせな情報だ」と指摘。肺の線維化がみられる例はほんの一部で、患者の8割は軽い症状で済むと強調した。
CNNの記事:新型コロナをめぐる誤情報が拡散、専門家は否定
日赤の通常業務に支障が・・・
日赤の医師を騙るチェーンメールなどにより日赤(日本赤十字)には問合せが増え、通常業務に支障をきたしているとのことです。
コロナウイルスへの対応で、ご自身やご家族の感染のリスクを背負いながら働いている医療従事者の方への負担を減らすためには
絶対にチェーンメールなどは信じず、転送しないようにする必要があります。
私は届いた瞬間にこれはチェーンメールだと思いましたが、若干モヤモヤしたものが残りました。
その理由についても書いてみたいと思います。
チェーンメール(チェーンLINE)とは
400年代からある、不幸の手紙など
チェーンメールとは、そのメールの内容を次々と転送するように求めるメールのことです。
その内容は、「これを送らないと不幸になる」「この内容は〇〇〇に関すること(一見有益に感じる情報)です。これを大切な人にまわしてください」といった内容です。
古くは予400年代のヨーロッパでもあったとか。身近なものですと学生時代の不幸の手紙も同じ類になります。
チェーンメールの特徴
一部の真実と誤った情報の織り交ぜ
今回のコロナに関する誤情報をもとに説明すると、
- 「風邪やインフルエンザの場合は、水を飲むことが有効という事実」
- 「胃酸はウイルスを殺す可能性?」
- 「コロナは肺炎を起こす。肺炎だと呼吸がし辛いという情報」
というような断片的に知っている情報が含まれています。
この別の病気だと有効だったこと(別の病気の場合は真実)と実際にコロナウイルスでは確証が取れていない情報(誤情報)が織り交ざること。
また、人がいま不安に思っていること。
これが私のモヤモヤの原因でした。
このような「不安な状況の中で、真実と誤情報が織り交ざる内容を信じてしまい、転送してしまう方がいる」のだと思います。
権威のある名前
また、チェーンメールの場合、権威ある名前などを使用することが多いと感じます。
今回の場合は「日赤(日本赤十字)」の名前が使われています。
例えば「厚労省の知り合い」「自衛隊」「知り合いの医師」「友達の看護婦」「薬剤師」「テレビ関係者」「省庁」などの名前を使いチェーンメールを送っている可能性もあり、権威ある名前を使用することにより真実味を持たせているのでしょう。
大切な友達や家族にも回して
「大切な友達や家族にも回して」
これは常套句ですね。これによりチェーンメールとしての機能を持たせているのだと思います。
ただ最近では、この常套句によりチェーンメールとバレるためか、記載しないチェーンメールもあるとかないとか。
コロナに関する誤った情報
水以外にもお湯やにんにくも・・・
コロナに関する誤情報やチェーンメールで最初に出たのが「お湯を飲む」というもの。
「今回のウイルスは耐熱性がなく、26~27度の温度で死にます(誤情報)」
「より多くのお湯を飲んでください(誤情報)」
おいおい!人間の体温は36度あるんだから、体内に入っただけで死滅するじゃん!と突っ込みたくなりますが、その後には温度が37度などさまざまなバージョンが出てきました。
それ以外にも「にんにく」というのもあるようです。
また、チェーンメールの特徴として「内容の異なるパターン」もあるので注意してください。
公的機関による誤情報の発信
愛知県警がツイッター上で誤情報を投稿 謝罪し削除
https://mainichi.jp/articles/20200413/k00/00m/040/049000c
このTwitterの更新3時間半後には、「その後確認したところ、正確な情報ではない可能性があると判明した」と訂正を書き込んだ。(共同)>後に削除
もうツッコミしかないですね。。。
正しい情報を得る方法
では、送られてきた情報が正しいのか誤った情報なのかどうすれば確認できるのでしょうか。
情報の裏を取る
情報の裏を取る。これにつきます。
例えば〇〇〇という制度があり補助金が下りる可能性があるとします。
通常、会社などではその制度をおこなう公的機関のホームページを確認して制度の内容や申請方法などを調べます。
これをプライベートでもすれば良いだけです。
今回の場合ですと「日本赤十字社の公式サイトで確認する」ことが大切です。
(現在、アクセスが集中しているため、アクセスしないようにして下さい)
今後も予想されるチェーンメール
このコロナの件で、みなさん不安だと思います。
この為、コロナに関するチェーンメールは今後も送られてくる可能性がありますので、今回の記事を参考に正しい情報を得るようにして下さい。
体調不良が続く場合は、自己判断せず、保健所や病院など専門機関に必ずご相談下さい。
また、医療従事者の方の負担となるようなことがないように。
最後に
今般、新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、
感染された方々の一刻も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。